木摺り下地と瀬戸漆喰

今まで、僕が作る土壁の下地は、木摺り下地がほとんどだった。
塗る土によっては、木摺りに荒縄を巻いた、いわゆる巻木舞にすることもあった。
特に建具回りや、木摺りを縦に使う場合、縄を巻くだけでずいぶん安心感が増す。

木摺り下地

木摺りに使う木は、杉の無節が理想だが、ある程度の厚みがあればスギ、ヒノキ、ヒバ、ツガ等であれば間違いないようだ。
竹も試したが、使う土によって、やはり縄を巻いた方が安心。
それでも縄を巻く手間はかなりのもので、常々何とかならないかと思っていた。
今やっている現場の外壁は、ほとんど巻木舞。

木摺り下地

ところが、今年4月に売り出された瀬戸漆喰を試したところ、従来の土壁の5倍以上の強度があり、接着性も良く、木摺りに縄を巻く必要もない。
外壁は昨年施工したので、縄を巻いて土壁を塗ったが、4月以降施工した仕上げと内部は瀬戸漆喰を使った。

木摺り下地

縄を巻かない分、ちりも(均一に)多く取れるし施工も簡素化出来る。その上乾燥期間も短く、結果、工期も短縮することができる。

木摺り下地

瀬戸漆喰を開発した目的の一つが、石膏ボードを使わないで家作りをすること、とか。
この材料なら、木摺り下地で済むので、十分可能だ。
その上、強度も十分。

木摺り下地

瀬戸漆喰、是非多くの人に知ってもらい、使ってもらいたい材料だ。

建築工房 藁でも、瀬戸漆喰の小売り販売ができます。
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