暮れも押し迫り、今年中にやらなければならない仕事のため、長距離移動が続いている。
昨日は、茅野で材料を仕入れてから高遠で用事を済ませ伊那へ、そして今日、再び高遠へ行き作業をしたのち富士見で現場確認、その後打ち合わせに大泉と清里へ。
しかもこの日は夜中から雪、朝起きると結構積もっている。
高遠へ抜ける杖突峠を越えられるか心配だったが、わりと気温が高めで難なく通過することが出来た。
雪が降ると何かと大変だが、子供の頃からの癖か、一方でワクワクしている自分がいる。
実際、雪が降った後の夜の静けさや、日向と日陰のコントラスト、雪景色は美しく見とれてしまう。
この日も高遠へ行く途中、何度も車を止めて写真を撮った。
高遠での作業を終え、一旦家に戻り、大泉へ向かう。
その途中、博山先生の工房に寄ってみた。
先生は、「明日までだ~」という看板作りの追い込み作業中。
今作っているのは、小淵沢駅前にある先生行きつけの観音寿司さんの看板。
今回は、看板上部に山の頂が彫られていた。
「これが甲斐駒、これが北岳、これが…」と説明して下さったが、
「観音寿司で一杯やったあと、のれんをくぐるとこの景色が見えるんだ」と先生。
この遊び心、毎度のことながら敬服します。
そして先生の工房には、もう一人作業をしている人が。
先生の友人、庭師のかりちゃんだ。
作っているのは立派な門松。
「どこで覚えたの?」と聞いたら
「修業時代、親方に教えてもらって、年末の小遣い稼ぎだった」とのこと。
細かい細工が本物らしく、感心してしまった。
完成品は、小淵沢の観音寿司とかつみ食堂で見られるそうだ。
どちらも先生の看板を掲げる店。
それにしても先生の周りには、楽しみの輪がどんどん広がっていく。
今年も1年ありがとうございました。
皆さん、よいお年を。