昨年(2011年)11月、東京の富沢建材さんで行われた講習会で講師をされた左官職人・久住有生氏が手がけられたという常滑のINAXギャラリーに、ひょんなことから初めて行くことが出来た。
土を突き固め、それを重機で削って作ったという土の擁壁。
触ってみたが、土の良さを残しつつ、あれだけ固まるものかと久住さんの仕事に脱帽。
その上の建造物は、RC造+版築の壁。
想像していた以上に荒々しい仕上げで、割れもかなり来ていたが、それも版築の良さと割り切れるほど見事な仕事。
これは「土・どろんこ館」という施設。
その他にもいくつもの施設があったが、その中の一つ、レンガの煙突が立派だった。
「土・どろんこ館」の内部、ギャラリースペースの版築壁。
他にも、左官の技を駆使した様々な仕上げが施されていた。
トイレもこのこだわり。
実はこの日、INAXのギャラリーは休館日。
では、何しに行ったんだというと、この日たまたま、瀬戸漆喰でお世話になっている名古屋の勇建工業さんに、
「今日伺いたいのだけれど、ご都合は?」と連絡すると、
「午後1時から3時まで、INAXのギャラリーでかまど作りのワークショップをやるけれど…」。
「それならご一緒させてください。」
という事で、いくつかの念願が一度に叶った次第。
そして、この日のワークショップは、INAXの従業員さんに向けた、かまどの仕上げ、漆喰塗りワークショップ。
勇建工業さんで取り組んでおられる漆喰かまどの仕上げ塗りを体験するというプログラム。
皆さん真剣に、マイかまどの仕上げに取り組んでおられた。
皆さんの目標はこれ。
勇建さんで作っておられる漆喰かまど。
持ち運びに便利な「岡持ち」もいい感じ。
加村社長の手作りだそうだ。
私も帰りに勇建工業さんに寄って、仕上げ前の土かまどと、仕上げ後の漆喰かまどそれぞれ一つずつ譲ってもらい持ち帰った。
市販の固形燃料一つで、一合のご飯が炊けるという優れもの。
早速明日試してみよう。ワクワク。
最近色々な形で関わることの多いワークショップだが、この日のように、全く別の視点から参加する機会をもらって、とても参考になったし良い勉強になった。
お世話になったINAX の皆さん、加村社長、ありがとうございました。