八ヶ岳で、ドームハウスの建て方が始まった。
この1年で3棟目、フレームの組み立てだけなら4棟目となるドームの組み立て。
三角パネルから、全て自社の加工場で手作り。
完全自由設計で、構造計算もし、もちろん確認申請も通すことができる。
フレームは国産桧。その他の構造材もほとんど国産の桧を使っている。
建て方の2日前から準備をして、クレーン作業はわずか1日のみ。
翌日は、5箇所あるエクステンション部分の、庇パネルの取り付け。
玄関部分の出が大きいので、ここだけは構造が必要。
ドーム内部の構造は外殻の屋根とは絡まないため、先にドームを組んで後で中を造るのが最近のやり方。これらの構造材ももちろん国産の桧。しかも手加工だ。
外部の屋根と庇がほぼ終わったところで、内部の土台伏せが始まる。
室内にまだ仕切りがないこの状態が、広々してとても気持ち良い。このままで住みたいくらい。
ここ数年、いくつかドームハウスの仕事をさせてもらって、経験を積むほど、より良いものが出来るようになって来たと実感している。
まだ建築の修行していた頃、当時の親方が「新しい現場はどれも1年生」と言っていたのを思い出す。二つとして同じ現場はなく、特に木材という自然の材料を相手にしていると、1本たりとも同じ木はない。職人は、毎回新しい気持ちで仕事と向き合うことになる。
それでも経験を積むごとに、技術や引き出しの数は増え、より良い仕事につながるのだと思う。ドームに関しては最近少しだけそう思えるようになってきた。
しかしながら職人の世界にゴールはなく、一生勉強。コツコツと経験を積み重ねる謙虚な気持ちは持ち続けなければならない。