左官講習会

8月10日(日曜日)東京で行われた左官講習会に参加して来た。今回は荒壁の作り方講習会。約一坪のサンプルを二つ作り、そこに竹小舞をかいて荒壁を塗る。その一連の作業を講習会という形で体験させてくれるのだ。更にそのサンプルを使って、後日別の場所で耐震強度実験をするそうだ。

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最初にやった仕事は、藁をまとめて伏せ藁を作ること。これは荒壁を塗った後、ヌキの上にひび割れ防止に伏せこんでいくためのもの。こういう作業は昔の職人なら誰でもやったことがあるはずだが、今は誰かに教えてもらわないとやる機会がない。
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出来た伏せ藁はこちら。こんなものを作るのにも、ちょっとしたコツを身に付けておくと早くきれいに出来る。そういうことを学べるのもこの講習会の魅力だ。
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今日使う荒壁を練る。ミキサーで土・砂・水を入れて練った後、下に落して藁を混ぜて手で練る。これが結構重労働。この日使った荒壁土にはダマが結構混ざっていたため、それをふるう班、ダマをつぶす班、更に練る班などに分かれて作業をした。ほとんどの参加者が普段そういう仕事をしている左官職人なので、手際が良く、誰も指示しなくても自然に分かれてそれらの作業を行っていた。
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練った土を壁に塗る。長い柄の先に鋤のついた道具で土をすくい、職人の鏝板に直接土を渡す。これなら二階の壁くらいまでなら、簡単に土を渡すことが出来る。それぞれの職人が色々道具を工夫しているが、そういうところも勉強になる。
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一方で小舞かきも行われた。小舞は、作るとか、縛るではなく、かくと言う。なぜだかわからないが、そのうち誰かに聞いてみよう。今回は厚みと幅のある竹を使い、縄も太い(3分)物を使っているのでかなり強度が出る。これだけしっかり小舞をかくと、筋交などいらないほど強度が出せるそうだ。強度実験ではそういうことが証明されるはずだ。
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最初に作った伏せ藁の使い方。実演は久住親方。
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今日の作業を終え、久住親方による説明。竹小舞の壁の塗り方について、黒板を使って説明してくれた。その他にも、壁に使う土の種類や壁土の強度実験の方法など、こちらが知りたいと思っていることをわかりやすく解説してくれる。知識も経験も豊富な久住親方と一緒に作業をし、色々教えてもらえるのが毎回とても楽しみだし勉強になる。
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最後に、今日練った壁土をそのまま保存する方法を学ぶ。
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練った土を一箇所に集め、土手を作って田んぼ状にして水を張って完成。土手がある程度乾けばブルーシートをかぶせておけば良いそうだ。実はこの講習会、引き続き来週の日曜日(17日)にも行われる。この土はまたその時にも使えるのだ。もちろん参加する予定で既に申し込んである。

今回失敗したのは、着替えをあまり持っていかなかったこと。高速バスと電車で行ったので、荷物を増やしたくなかったのだ。今回は一日中土を練る作業をしていたのだが、作業に熱中してシャツもズボンも靴も泥だらけになってしまった。シャツは近くのコンビニで新しいTシャツを買って着替えたが、ズボンと靴は泥だらけのまま。帰りの電車の中で泥だらけの靴やズボンをジロジロ見られて恥ずかしい思いをした。荒壁塗りは汚れる作業なので、今度はそれなりの準備をして行こう。そして遠慮なく作業に参加したいと思う。
次回も一体どんな発見があるのか楽しみだ。

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