10年ひとむかし、とそれこそひとむかし前までは言っていたが、最近では世の中の変化が激しく、5年も経つと色々がすっかり変わってしまう。
20年も前のことはすっかり過去の事だ。
先日20年ぶりに台湾に行って来た。
台湾に行くのはこれが2回目だ。
学校を卒業して1年間、台湾で北京語を勉強していた事があり、それが23歳の年、今からちょうど20年前なのだ。
20年前、初めて台湾に行った時は日本との違いに驚いたものだ。
街中にいかがわしい場所がたくさんあったし、そこらじゅうでブランド物やビデオやカセットテープのイミテーションが平気で売られていた。
賭博などの規制もゆるかったようで道端のゲーム機から現金が出てきたりもした。
反面、政府の報道などへの規制は厳しく、学校や公民館など人の集まる場所には必ず蒋介石の写真が飾られていたし、テレビも3局しかなく番組も政府が認めるものに限られていたようだ。
紙幣の肖像も蒋介石だったと記憶している。
ところが今回日本の空港で台湾ドルに換金して、2番目に高い1,000台湾ドル紙幣を見た時、その図柄が地球儀を囲む子供たちの姿だったのにまずびっくりした。
台湾に着いてからも、20年前とはずいぶん変わったのに驚かされた。
まず街の中からいかがわしさが消えて、街全体がとても綺麗になっていた。
テレビのチャンネルも、日本のBSも含め一体いくつあるのかというくらいあったし、CDの海賊版とかブランド品のニセモノもほとんど見かけなかった。
デパートなどの大型商業施設もいくつも出来ていたし、日本でもおなじみのコンビニや珈琲専門チェーン店がいたる所に出来ていて日本にいる感覚と全く同じ。
それでいて台湾料理の屋台があちこちにあったり夜市が今も残っていたり、台湾らしいところもたくさん残っていて、観光客にとっては充分楽しめるのだ。
何よりありがたかったのは日本と比べて物価が安い事だ。大体同じものなら半額くらいの値段、中でもタクシー代は初乗りが70台湾ドル(250円程度)と格安で、市内の移動にはとても便利だった。
今回なぜ台湾に行く事になったかというと、嫁さんのお父さんの従兄弟の方が今台湾に住んでいて、その方に会いに嫁さんの両親が行くので、以前台湾に住んでいたことのある俺に声がかかった、というわけだ。
折角だからと、うちの家族4人と嫁さんの両親2人の合計6人で行く事になった。
以前1年間台湾に住んでいたといっても、20年も前の事だから当時の記憶もあまり当てにはならない。
北京語もほとんど忘れてしまっていて、案内らしい事もあまり出来なかったが、それでもいくつか思い出に残っている場所などもあり、古い記憶をたどりながら台北市内をあちこち回った。
この5日間で行った主な市内の観光地は、故宮博物館、忠烈祠、龍山寺、士林、永康街、迪化街など。
小さい子供が2人いるのでホテル近くの公園に遊びにも行ったし、近くのデパートやスーパー、それから嫁さんが鳳梨酥(パイナップルケーキ)にはまっていて、その店をいくつもはしごした。
その他烏龍茶の店や屋台、食事はほとんど外食なので地元の食堂やらレストランなど、今回行ったところだけで旅行記が書けるほど盛りだくさんの内容だった。
機会があれば、またこのHPでも紹介したいが、いつになることやら。
久しぶりの台湾で古い友人にも会えたし、とてもよい刺激をもらった。
日本に帰って「さあやろう!」という元気をもらった旅でした。