スペイン旅行記 イタリア編⑧

ヴェネチア→ボローニャ(後編)

ヴェネチアからボローニャは、電車で2時間ほどの距離だ。車窓から見える景色は、昨日同様素朴で素晴らしい。景色に見とれているうちに、あっという間にボローニャに到着してしまった。
ボローニャに行こうと思ったのは、ガイドブックの「ボロネーゼ発祥のグルメの町」と言う記事に引かれたからだ。どんな美味しい料理が食べられるだろうか。期待に胸が膨らむ。
先ずはホテル探しだが、足が痛いのでもうあまり歩きたくはない。なるべく駅の近くで見つけたかったが、駅の周辺は交通量が多く、騒音が凄そうだったので、仕方なく中心地に向けて歩き出す。

ボローニャの町は、中心地に向かう道に沿って、アーチ状の歩道が両側にあるのが特徴だ。雨の日には、歩きやすく都合が良い。そもそも馬に乗っていても通れるように、アーチがその高さに高く設計されているらしい。
この日も空は雨模様。イタリアに着いてから、ずっと雨の日が続いている。

ホテルでテレビの天気予報を見ると、この時期ヨーロッパは、上空を雨雲が渦巻きのように左回りにぐるぐる回っているのが分かる。地中海で発生した雲が、ちょうどイタリアにぶつかって雨を降らしている様子は、気象予報士でなくても、映像を見ればよく分かる。ちょうど今、その雲の下にいるのだ。まあシーズンオフなので仕方ない。その代わりどこに行っても空いているのだ。
今回は2軒目でホテルを決めた。値段はやはり50ユーと以下とはいかない。観光地のホテルはどこも高いんだなー。

ホテル探しに手間取っているうちに、2時を回ってしまった。早くしないと昼休みで、レストランが閉まってしまう。しばらく歩き回り、めぼしい店に何軒か入ったが、ことごとく「もう終わりだ」と、断られた。仕方なく、まだやっていたファミレス風のビュッフェの店に入る。味はごく普通。グルメの町のはずが、、、。
食事の後、ホテルに戻ってベットに倒れこんだ。もう足が痛くてどうしようもない。今回は靴が失敗だったな。普段履かない革のカジュアルシューズを履いて来たのだが、これが誤算だった。良い靴なんだけど、底がフラットで歩きずらい。運動靴にしておけば良かった。

少し仮眠して、目が覚めると外は真っ暗。8時を回っていた。このまま寝てしまおうかとも思ったが、折角来たのだ。痛い足を引きずりながら夜の街に出た。
それほどお腹は空いていなかったが、グルメの町、という文字が頭から離れない。おいしいものを食べなければ、という責任感のようなものを感じつつ、店を探した。

日本でもそうだが、一人で入るレストランを探すのはちょっと難しい。高級な店にはなかなか入れないし、かと言ってファストフードでは味気ない。2、3件回って、一軒のレストランに入った。

隣の席では、10人くらいの家族と思しき集団がパーティーをしている。娘さんの誕生日か何かのようだ。奥のTVでは、サッカーの試合をやっていた。それを観ながら、一人でボーっと食事した。
ピッツアはヴェネチアで食べたのでパスタを頼む。ボローニャに来たのだからボロネーゼにすれば良かったが、頼んだのは何故かカルボナーラ。イタリアに行ったら、本場のカルボナーラを食べてみようと思っていたんだ。味は、、、うーん。火を通しすぎだな。
ワインでボーっとした頭で、あれこれ考えながら、ボローニャの夜は更けて行った。

続く

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