11月10日(月)予定している瀬戸漆喰講習会の案内を、知り合いを中心に行っているが、そんな中、講習会にお誘いした顔見知りの大工さんから、下地の木摺りについて質問を受けた。
「普段モルタル下地に使っているザラ板には塗れないの?」
「塗れないことはないけれど、リスクはありそう。」
と、答えたが、今まで実際にやったことはなかったので、サンプルを作ってみた。
厚み12ミリ、幅90ミリのザラ板(スギ)を約10ミリの隙間で張り、そこへ直接瀬戸漆喰を塗る。
左側は、普段使っているサイズ(幅30ミリ、厚15ミリ、隙間約9ミリ)の下地を使ったサンプル。
表の比較。
ザラ板に塗ったサンプルの拡大写真。
浮き出た下地のアクが幅広い。
ひび割れなどは全くなく、節のない十分乾燥したザラ板を使えば、問題なく施工できるかもしれない。
普段使っている材料や工法で施工出来るのは、コスト的にもかなりメリットがある。
しかもモルタルを塗る場合に必要なフェルトやラス網が要らないとなれば、手間や工程を簡素化することが出来、かなり有利だ。
以前参加した講習会で、ある工務店の社長さんが自社で製作されたスリット入りの間柱を持って来られ、「これに塗れないか」と質問されたことがあるが、そういう工夫が出来るのも、瀬戸漆喰のような自然材料の良さの一つだと思う。
下地についてもまだまだ工夫の余地があり、更に実験を重ね、瀬戸漆喰を多くの人に使ってもらえるよう、可能性を広げていきたいと思っている。