白州の設計士さんと、神奈川でドームハウスを専門に作っておられる大工さんと、私の3人で、伊那の有賀製材さんにお邪魔した。
これから建てる予定の、国産材で合板を使わないドームハウスの打ち合わせ。
材料の手配をお願いした有賀製材さんに、材料確認に伺った。
材料のストック、加工場、落とし板工法で作られた事務所とペチカ、乾燥機などの設備も見学させて頂いた。
お忙しい中、大変親切に対応して下さった会長さんやスタッフの皆さん、ありがとうございました。
その後場所を変え、ドームハウスについて色々教えて頂いた。
ドームハウスの一番のメリットは、少ない材料で大きな空間を確保できること、だと思っている。
例えば、これから世界中で人口が増加し、新興国等で経済活動が活発になってくると、自分の家を持ちたいという人も当然増えてくる事が予想される。
そんな時、仮に全てのユーザーがログハウスを建てたら、地球上の木材はたちまち枯渇してしまう。
そこで、出来るだけ少ない材料で広い空間を確保でき、しかも、施工もシステム化しやすいドームハウスのような建築は、次世代の主流となる可能性がある。
この度お会いしたドーム専門の大工さんが、「ドームハウスが世に出るのは、まだ早すぎた」と仰っていたが、まさにこれからの建築なのかもしれない。
日本で大工として技術を追求していくと、伝統的な方向へどんどん狭視的なっていく傾向は否めないし、それも日本人として守らなければならない一つの道である、ということも十分理解しているつもりだ。
しかし一方で、このグローバル化が急速に進んでいる世界の動向に対応できる建築物を日本以外で造ろうと考えた時、伝統的な工法と技術だけでは補いきれない点があるということも、十分理解出来るのだ。
かと言って、私が今すぐドームハウス専門の建築屋になるかというと、決してそういうことではなく、これから学ばなければならない一つの工法ではないかと感じた次第。
ドームハウスとの出会いにも、感謝。