謹賀新年

年末年始は、姫路にある嫁さんの実家に、家族全員で里帰り。
嫁さんの実家は兵庫県の姫路市。瀬戸内海に面したこの辺りは、近くに観光名所がたくさんあるが、今回は瀬戸内海、日生(ひなせ)の頭島という小さな島に1泊の家族旅行。その帰りに備前の伊部(いんべ)に寄った。
全国的に有名な備前焼だが、伊部にはその窯元がたくさんある。以前も書いたが、嫁さんの親父さんはかつて土門拳先生の元で数年間アシスタントをしていた。その後写真家として独立したが、その経歴から、焼物や民具、寺社建築、仏像など、様々なジャンルの美術品や工芸品に驚くほど詳しい。
一緒に旅行していて、ちょっと立ち寄った博物館に飾ってある写真を見て「これは俺が撮った写真や」ということがよくある。
茅野市に国宝で「縄文のビーナス」と呼ばれている土偶が発掘された「尖り石考古館」というのがあるが、そこのいくつかの写真も、以前義父が撮ったものだとか。びっくりだ。

伊部ではいくつも窯元の店を覗いたが、その義父の解説のおかげで、備前焼についてずいぶん勉強になった。
その時唯一買った備前焼の水滴。
水滴とは、墨をする時に硯に水を入れる道具、昔の文房具の一つだ。
こういう物はやはり、古いものに良い物があるようだが、値段もそれなりで、とても一般人が手を出せるようなものではない。
今回買った新品は、値段も3,000円ほどと手ごろ。気軽に使えそうな値段だが、いま字を書くためにわざわざ墨をするなどということはほとんど無く、この水滴もいつ出番が来ることやら。

骨董というか、古い道具や民具には昔から興味があった。それが備前を少し歩いたことで、焼物についても興味が湧いてきた。
幸い嫁さんの実家には、そういった類の本がたくさんある。年末年始、嫁さんの実家で子供の面倒を見ながら、焼物や骨董の本を読み漁った。

それにしても古いものって、何ともいえない魅力がある。
工芸品でも民具でも、同じようなものを今作っても、古いものとは趣が違うんだよね。
もの(家)づくりに携わる一人として、そういう仕事が出来たらなと思った新年でした。

今年もよろしくお願い致します。

 

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