材料の仕入れに時々伺う材木屋さんで、「こんなもの作りました」と紹介していたのがこちら。
土壁の下地用の木摺りパネル(ヒノキ製)。
昔から土壁の下地は竹を使ったものが多いが、竹の少ない地域や、竹以外の材料が身近にある地域などもあり、そうした土地では竹以外の下地も工夫されていた。
要するに、昔の家づくりは、身近にあった材料を使って行われていた。
それによって生まれるのが、いわゆる地域特性。
物流が発達した現在、建物に関して、地域の特徴も何もなくなりつつあるが、気候風土が違う以上、下地や構造に使う材料や工法は、地域によって違って当然だと思う。
またそうした工夫が、家々によってあってしかるべきなのだ。
ヒノキの産地で、ヒノキの端材を使ったこのような土壁用の下地パネルを作るということは、とてもいい流れで歓迎すべきことだと思う。