長野県諏訪地域は、全国的にも鏝絵が数多く残っている地域なのだそうだ。
以前、茅野市民館で行われた鏝絵の展示会でも多くの写真を見て、そのことを強く意識するようになった。
そしてこの日、古民家改修中のお宅にお邪魔すると、古い蔵に立派な鏝絵を発見。
思わず写真を撮らせて頂いた。
北側の壁には、この巾着袋の鏝絵が。
細部の細かい表現と袋の膨らみ具合が絶妙。
「反対側にもあるはず」と、回ってみると、こちらは打ち出の小槌の図柄。
南側の打ち出の小槌で増やした財産を、北側の巾着袋で蓄えるという、左官職人さんの洒落っ気と思いのこもった鏝絵に暫し見とれていました。
しかもこの鏝絵、今まで見た中でも、技術と完成度の高さは抜群。
良いものを見せてもらいました。
百数十年前の左官職人さんが腕を振るったこの鏝絵、時代を超えて見る人の心に響きます。
そんな仕事を後世に残せる職人さんに脱帽。