大津磨き

建築のお手伝いさせて頂いた、八ヶ岳の家(桜設計集団)の仕事。

淡路の植田親方に大津磨きを依頼。

 

灰土で下塗り。

 

さらに引土を塗り重ね、

 

赤のノロを塗っていく。

 

植田さんのところに集まる若き左官職人さんの、息のあった連携プレイ。

 

 

塗り始めてから3時間ほどでここまで完成。

 

植田親方はイタリア磨きの配合中。

 

トイレの壁はイタリア磨きに。

 

素晴らしい仕事をするための、道具がまた素晴らしい。

 

子供達はトビを見つけた大喜び。

 

翌日。

植田親方による、イタリア磨きの仕上げが始まった。

 

色のイメージは、この日の空の色(安井さん)とか。

 

昨日塗った大津磨き。

良い壁に仕上がった。

今回も植田組の素晴らしい仕事を見させてもらうことができた。

漆喰の磨き仕上げは、失敗が許されない真剣勝負。

緊張感の中で誇りを持って仕事をする職人さん達の仕事を拝見して、元気をもらうことができた。

ありがとうございました。

「瀬戸漆喰」施工講習会in信州富士見2016開催のご案内

この度「瀬戸漆喰」の施工講習会を、以下の日程で開催することになりました。
現在施工中の現場をお借りして行う講習会となります。
実際の下地や施工の様子を見ることが出来るまたとない機会です。
瀬戸漆喰を使ったことがある方もまだの方も、ご興味ある方のご参加をお待ちしています。

瀬戸漆喰講習会001

・日 時:平成28年9月22日(木) 午前10時~午後4時
・場 所:長野県諏訪郡富士見町落合5772-6 建築工房藁(株)
・定 員:20名(要予約、先着順)
・対 象:建築関係の方、設計の方、左官屋さん等プロの方はもちろん、一般の方もご参加頂けます
・参加費:4,000円(昼食・飲み物代含む)

内 容(タイムスケジュール)
9/22(木)   9:30 受付
10:00 開講、瀬戸漆喰の説明
12:00 昼食、移動
13:30 現場施工見学
16:00 解散

申し込み・お問い合わせ
建築工房藁(株) 杉山 則人   e-mail:straw_arbor@yahoo.co.jp
tel/fax:0266-65-3273
携帯:090-3440-1792(杉山)

主催:建築工房藁株式会社
協賛:(株)建築舎ゆわんと村、(有)上田瓦商店、(株)ワイズ、瀬戸漆喰代理店会
協力:桜設計集団一級建築士事務所

メールかファクシミリでお申し込みください。
みなさまのご参加、お待ちしております。

土楽さんの羽釜とミニかまど

以前から、建築工房 藁 でも取扱いをしているミニかまど。

かまど

伊賀の土楽窯さんで1合用の羽釜を作ってもらい、尚且つ、名古屋の勇建工業さんでかまどの調整をしてもらい、ようやく販売レベルまでこぎつけることが出来た。

かまど

ここからしばらくは試し炊き。

かまど

実際に使ってみてはじめて、様々な問題点も見えてくる。

かまど

1合の生米をセット(5分搗き)。

かまど

30グラムの固形燃料に点火。

かまど

約30分で炊きあがり。
仕上がりは上々。
改良すべき点など確認しながら、更に上を目指したい。
明日から、弁当はこれでいこうかな。

今日のドームハウス、瀬戸漆喰塗り

今日のドームハウス。
木摺り下地が進んでいる。

ドームハウス

同時進行で、薪ストーブのレンガ積みも。

ドームハウス

2階では、瀬戸漆喰の仕上げ塗りが始まった。

ドームハウス

ここはドームハウスの頂点、頭頂部。

ドームハウス

左官屋さんが綺麗に仕上げてくれた。

ドームハウス

今回瀬戸漆喰を塗ってくれたのは、私とは初めて一緒に仕事をする方だったが、とても腕の良い職人さんだった。
瀬戸漆喰を初めて使う場合、たいていの人が、重いとか、スサのダマが多いとか、塗りづらいとか、塗りやすいとか、それぞれに材料の特徴をつかむまでに時間がかかる場合が多いのだが、今回塗ってくれた方は砂漆喰の扱いに慣れているなという印象。
仕上がりも、その職人さんが調整して、どちらかというと柔らかめ仕上げてくれた。

伝統構法でめざす、ユネスコ無形文化遺産登録

5月25日(土曜日)名古屋工業大学で行われた、日本左官会議主催のフォーラムに参加。
題して「無形文化遺産をめざす、伝統構法と左官技術」。
パネリストは、それぞれ日本を代表するその道の専門家の方々。

左官会議

先ずは、京都工芸繊維大学名誉教授で、長年、数寄屋・茶室の研究を通して和風建築の研究や創作をしてこられた中村昌生先生。
先生が保存や記録に係わった、利休の待庵をはじめ有名な茶室、桂離宮などの伝統建築を通して、伝統構法を後世に伝える意義と必要性を教えて頂いた。

左官会議

続いては、工学院大学教授で文化財をはじめ日本の建築史や歴史的建造物の保存・修復に詳しい後藤治先生。
「文化財建造物における左官の位置づけ」というテーマで、世界文化遺産登録に向けて具体的なプロセスの話が聞けた。

左官会議

次は、日本左官会議の議長を務め、日本を代表する技術を持った左官職人・原田進親方。
足元にあるその土地の土や藁を使った土壁塗りの事例を、写真を使って紹介して下さった。
個人的にも原田親方とは親交があり、この日も親方の話を聞けるのが楽しみだった。
素晴らしいのは、原田さんの仕事への取り組みはもちろん、その考え方・哲学だと思っている。
この日も少しだけ、深い話をきくことが出来た。
左官会議の議長としてのおつとめ、お疲れ様でした。

左官会議

休憩をはさみ、次に登壇したのは、こちらも日本を代表する技術を持った左官職人・挟土秀平さん。
テレビ等でも度々取り上げられたことがあるので、ご存知の方も多いはず。
今回は主に、海外で手がけられた仕事の様子を、写真を使って紹介して下さった。
挟土さんも原田親方同様、その仕事の素晴らしさはもちろん、それ以上に、仕事に対する考え方・哲学が全くぶれず、多くの方の尊敬を集めているのだと思う。
今まで、講習会などでは時々お見かけしたことがあったが、この日初めてお話をさせて頂くことができた。

左官会議

最後に講演されたのは、日本の伝統木造技術を文化遺産にする活動の中心となっておられる大江忍氏。
大江さんからは文化遺産登録へのプロセスや現状・問題点など、具体的な話を伺うことが出来た。

その後、講演をされた先生方に加え、地元愛知で左官をしておられる川口正樹親方も加わり、大江さんの司会でパネルディスカッション。
それぞれの立場で、どうすれば伝統的な日本の建築を後世に残すだけでなく発展させていくことが出来るのか、問題点も指摘され、大変勉強になった。

左官会議

フォーラム終了後懇親会が行われ、参加させて頂いた。
左官会議主催ということで、最も多いのが左官屋さん。
知っている顔も多く、久しぶりにお会いする方などもいて、とても有意義な時間を過ごすことが出来た。
この時、挟土さんに初めてごあいさつさせて頂いたが、気さくに「仕事があったら行くから言ってくれ」と言われびっくりした。
「挟土さん忙しくて、とても無理でしょう」とお答えしたが、嬉しかったですね。
いつかそんな日が来ればいいですね。

左官会議

ちなみに、伝統工法という場合、工法という字を書くのが一般的。
今回の文化遺産登録に向けては、あえて「伝統構法」としている。
建築基準法上も「伝統工法」というくくりは一切なく、驚くことにその定義もまだ、日本国内で定まっていないのが現状なのだ。
従って、大学の建築科での授業や建築士の試験などでも、伝統的な木造の勉強などまるでしないのが残念ながら現実であり、世界文化遺産登録に向けて、先ずはその定義作りから始めて、それを一般的に定着させてゆかなければならないとのこと。
数寄屋などの伝統木造建築をつぶさに見ていくと、大工・左官・建具・表具・屋根etc.それぞれの業種の呼吸がぴたりと合って、一つの作品として完成しており、まさにそれは、それぞれの業種が行う「工法」ではなくて、構造から意匠まで含めた全体としての「構法」なのだそうだ。
「伝統構法」という言葉、初めて目にしたが、奥の深い素晴らしい言葉だと感じた。

木摺りパネル

材料の仕入れに時々伺う材木屋さんで、「こんなもの作りました」と紹介していたのがこちら。

木摺りパネル

土壁の下地用の木摺りパネル(ヒノキ製)。

木摺りパネル

昔から土壁の下地は竹を使ったものが多いが、竹の少ない地域や、竹以外の材料が身近にある地域などもあり、そうした土地では竹以外の下地も工夫されていた。
要するに、昔の家づくりは、身近にあった材料を使って行われていた。
それによって生まれるのが、いわゆる地域特性。

物流が発達した現在、建物に関して、地域の特徴も何もなくなりつつあるが、気候風土が違う以上、下地や構造に使う材料や工法は、地域によって違って当然だと思う。
またそうした工夫が、家々によってあってしかるべきなのだ。

ヒノキの産地で、ヒノキの端材を使ったこのような土壁用の下地パネルを作るということは、とてもいい流れで歓迎すべきことだと思う。

瀬戸漆喰講習会in清里

先日来ご案内してきた瀬戸漆喰の講習会が、清里キープ自然学校を会場に行われた。
入口に博山先生書の看板を掲げ、参加者をお出迎え。

瀬戸漆喰講習会

写真は、会場に置かれた瀬戸漆喰のサンプル。

瀬戸漆喰講習会

瀬戸漆喰代理店会、上田会長のあいさつで開会。

瀬戸漆喰講習会

瀬戸漆喰販売元、ゆわんと村佐藤舎長のあいさつ。

瀬戸漆喰講習会

前半は座学。
代理店会山本さんの漆喰についての解説。

瀬戸漆喰講習会

引き続き、防耐火の専門家、桜設計集団の安井さんによる講義。
そのあと、私も施工事例を紹介させて頂きました。

瀬戸漆喰講習会

後半は会場を外に移して、施工講習が行われた。

瀬戸漆喰講習会

瀬戸漆喰を見るのも触るのも初めての方が多く、皆さんとても高い関心を持ち、熱心に受講して下さった。

瀬戸漆喰講習会

この日は、小屋の外壁2面と、サンプル壁の土塗りなどを行った。

瀬戸漆喰講習会

石膏ボードを使わず、木摺りに砂漆喰を塗るという、シンプル且つ自然素材のみを使ったこの工法。
最近問い合わせも増えてきて、少しずつだがすそ野を広げているようだ。

今回参加して下さった方から「来て良かった」「来た甲斐があった」という嬉しいお言葉を頂いた。
普段の業務に加え、このような大きな講習会の主催という、慣れない分野でのプレッシャーもあり、数日前から準備も大変だったが、なんとか責任を果たすことが出来た。
会場をお貸しくださり側面から支えてくれたキープ自然学校の皆さん、応援に駆け付けてくれた代理店会の皆さん、佐藤舎長、安井さん、そして中部地区の仲間としてお手伝いして下さったエコ建築考房の社長さんはじめスタッフの皆さん、ありがとうございました。
そして何より、参加して下さった皆様、ありがとうございました。

セルフビルドの家

原村で、瀬戸漆喰を購入して下さったお施主さんの現場。
本職ではないが、本職顔負け、手刻みでボード・合板不使用の、こだわりの住宅。
外観も温かみがあって素晴らしい。

瀬戸漆喰

以前、甲府の瀬戸漆喰の現場を見に来てくださり、今回ご自宅で瀬戸漆喰を使ってくださることになった。
瀬戸漆喰を10袋納入。

瀬戸漆喰

少し前に収めた10袋で、すでに壁が塗られていた。

瀬戸漆喰

普段木摺りにはスギを使っているが、ここの木摺りはストックのあったカラマツの板を使用している。
それぞれの木に特徴があり、長所・欠点があるが、カラマツは水に強く硬い材で、構造材に使うと丈夫な家が出来る。
ただし癖が強く、ねじれたり割れたりヤニが出たりしやすいので、その点注意と理解が必要だ。
木摺りなどの細かい材になると、釘を打つと特に割れやすく、その点扱いが難しいが、丈夫なのでメリットもある。
特に中日本では、戦後に競って植えられた樹種で、住宅用としては比較的新しい材といえるかもしれない。
長野県ではカラマツ林の面積が広く、割と一般的な材料であり、建材としての利用価値があるので、住宅に限らず、もっと積極的に使って行くべきだと思う。

瀬戸漆喰

新しい材で今までにない使い方をする場合、経過観察は重要。
このお宅もカラマツの木摺り下地に瀬戸漆喰を塗った、おそらく最初の現場となるわけで、この後どんな風に壁が仕上がるのかとても興味深く、経過を見守りたいと思う。

瀬戸漆喰

瀬戸漆喰サンプル作り

11月10日(月)予定している瀬戸漆喰講習会の案内を、知り合いを中心に行っているが、そんな中、講習会にお誘いした顔見知りの大工さんから、下地の木摺りについて質問を受けた。
「普段モルタル下地に使っているザラ板には塗れないの?」
「塗れないことはないけれど、リスクはありそう。」
と、答えたが、今まで実際にやったことはなかったので、サンプルを作ってみた。

瀬戸漆喰サンプル

厚み12ミリ、幅90ミリのザラ板(スギ)を約10ミリの隙間で張り、そこへ直接瀬戸漆喰を塗る。
左側は、普段使っているサイズ(幅30ミリ、厚15ミリ、隙間約9ミリ)の下地を使ったサンプル。

瀬戸漆喰サンプル

表の比較。

瀬戸漆喰サンプル

ザラ板に塗ったサンプルの拡大写真。
浮き出た下地のアクが幅広い。

瀬戸漆喰サンプル

ひび割れなどは全くなく、節のない十分乾燥したザラ板を使えば、問題なく施工できるかもしれない。
普段使っている材料や工法で施工出来るのは、コスト的にもかなりメリットがある。
しかもモルタルを塗る場合に必要なフェルトやラス網が要らないとなれば、手間や工程を簡素化することが出来、かなり有利だ。
以前参加した講習会で、ある工務店の社長さんが自社で製作されたスリット入りの間柱を持って来られ、「これに塗れないか」と質問されたことがあるが、そういう工夫が出来るのも、瀬戸漆喰のような自然材料の良さの一つだと思う。
下地についてもまだまだ工夫の余地があり、更に実験を重ね、瀬戸漆喰を多くの人に使ってもらえるよう、可能性を広げていきたいと思っている。